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誰にも電話できない [詩]


アドレス帳にはたくさんの番号が並んでいるのに
こんな夜更けに電話できる人が
ひとりもいない
生活時間帯ばかりでなく
心的距離が遠いから

電話していい場所がひとつもない
自分にかけてみた
プープープーの音
最初は可愛く
次に虚しく響いた

アドレス帳を見た
笑えてきた
何のためのアドレス帳なんだろうと思った
つながらない電話番号ばかりが並んでいる

アドレス帳を見た
泣けてきた
そうか
電話をするより
泣いた方がずっといい
そういうことか

電話をしたくなったのは
泣きたかったからなんだ
今やっと気づいた
そう思ったら
笑いと涙が同時にこみ上げてきた

なんだ
結構簡単
こんな夜の過ごし方
こんなもやもやした夜の過ごし方

誰にも電話できない
そんな当たり前との付き合い方
初めて知った


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